フィリピン・台湾方面からの迷蝶ですが、南西諸島から九州にかけては毎年確実に飛来して発生を繰り返しています。九州以南では温暖化の影響から定着している地域もあるものと考えられます。関西や関東でも発生の記録が多く、食草ソテツの移送や放蝶などの人的要因による可能性があります。観光施設や学校・役所・寺社などに植栽されているソテツで発生するため害虫としても注目されています。 発生地では多産することが多く幼生期も短いことから、盛夏には一時に卵から成虫まで観察することができます。♂はソテツ周辺で縄張り行動を示し、付近を飛翔する他個体を激しく追飛します。♀はソテツからあまり離れることなく新芽に産卵します。 |
大分県佐伯市鶴見町有明浦 2010年8月13日14時00分 ソテツ周辺の下草に止まる♂ |
福岡県小郡市花立山 2010年10月11日13時20分 ソテツ周辺の下草に止まる♂ |
大分県佐伯市鶴見町有明浦 2010年8月13日14時10分 ソテツ周辺の下草に止まる♂ |
大分県佐伯市鶴見町帆波浦 2010年8月13日13時30分 ソテツの枯葉に止まる♀(高温期型) |
福岡県久留米市北野天満宮 2010年10月9日15時20分 ソテツ葉上に止まる♀(低温期型) |
長崎県大村市大村湾パーキングエリア 2010年10月8日13時15分 イヌタデの花穂に止まる♀ |
長崎県大村市大村湾パーキングエリア 2010年10月8日13時00分 ソテツ新芽に産付された卵 |
大分県佐伯市鶴見町帆波浦 2010年8月13日13時40分 ソテツ葉上の終令幼虫 |
大分県佐伯市鶴見町帆波浦産 2010年8月23日 落葉裏の蛹(飼育) |
長崎県大村市大村湾パーキングエリア 2010年10月8日13時10分 食害を受けたソテツ |